MEDICAL 各分野の内容

目次

義歯製作に関して必要な知識と技能の取得・アップグレード

1、解剖学編
・解剖学的知識
義歯床がのる顎堤や口腔周囲組織(舌、頬、筋など)の理解。

2、診断編
全部床義歯製作に関わる基礎的な診査項目とその評価、治療計画

3、実践基礎編
・印象採得
義歯を作るための型取り技術。個人トレーの製作や機能印象法が含まれる。

・咬合採得
義歯の顎間関係(噛み合わせ)をどう設計するか。咬合平面、咬合高径の決定など。

・試適
義歯を患者の口腔内に合わせて調整するステップ。仮合わせ。

・義歯の重合と装着
技工士との連携で最終義歯を作り、装着して調整する。

4、術後管理編
・適応と装着後のフォローアップ
義歯装着後の不快感や痛み、機能障害への対応。リライニングや修理も。

5、実践アドバンス編
軟質裏装義歯
治療用義歯
複製義歯

6、番外編
デジタルデンチャー

全部床義歯学では、無歯顎患者に対して義歯を製作・装着するため、口腔内および顎顔面領域の解剖学的構造を正確に理解することが極めて重要である。義歯の安定性、維持力、快適性を高めるには、支持組織となる顎堤や周囲軟組織の状態を十分に把握し、それに適した義歯床の設計と製作が求められる。

1. 無歯顎者の顎堤の構造

無歯顎では、歯を喪失した後に顎堤が吸収し、骨量が減少する。そのため、義歯の支持基盤となる顎堤(上顎および下顎の歯槽堤)の形態は個々の患者によって大きく異なる。義歯の支持力を確保するためには、顎堤の幅や高さ、硬さを観察し、圧力に耐え得る部位(支持領域)を選定する必要がある。

上顎の支持組織:
硬口蓋:義歯床の中央部として非常に安定しており、支持性に優れる。
正中口蓋縫線:中線に位置し骨膜が薄いため、過度な圧力は避けるべきである。
顎堤:上顎歯列のあった位置で、義歯の咬合力を分散させる重要な支持部。
翼突下顎ヒダ:義歯の維持に関わる領域で、吸着の鍵となる。
下顎の支持組織:
顎堤:主要な支持部位。特に左右のレトロモラーパッド(臼後部)は吸収されにくく、支持の重要点。
顎舌骨筋線:内側に存在する骨性隆起で、義歯床の辺縁設計に影響を与える。
頬棚:外側にある骨性隆起で、義歯の側方支持に関係する。

2. 可動粘膜と固定粘膜の識別

義歯が接する粘膜には、大きく分けて固定粘膜(付着粘膜)と可動粘膜(可動性粘膜)がある。固定粘膜は骨にしっかりと付着しており、義歯の支持部位として適している。一方、可動粘膜は動きやすいため、義歯の安定性を損ねる要因となりうるため、圧力を避ける設計が必要である。


上顎では、硬口蓋と歯槽頂が固定粘膜であり、義歯の支持基盤として重要である。下顎では、舌側や頬側の移行部が可動粘膜となるため、義歯床縁の形状(辺縁封鎖)に工夫が必要である。

3. 筋肉と機能運動

口腔周囲の筋肉の走行や作用を理解することも義歯の設計において不可欠である。義歯の床縁は、安静時や機能時の筋の動きを考慮して設計しなければ、脱離や痛みの原因となる。

頬筋:頬側から義歯を圧迫する力が働くため、床縁の形状で調整が必要。
口輪筋:義歯前方の安定性に関与する。
オトガイ舌筋・顎舌骨筋などの舌下部筋:義歯床縁の舌側延長に関わる。

また、舌の動きや大きさも義歯の安定性に影響する。舌が大きく、活動的な場合、下顎義歯の脱離が起こりやすくなるため、個別の印象採得と床縁設計が求められる。

4. 神経・血管の考慮

義歯が過度の圧力を加えると、神経や血管を圧迫し、疼痛や潰瘍を引き起こす。特に注意すべき部位には以下がある:

切歯管(上顎前歯部):義歯床中央部にあるため、過度な圧力は回避。
大口蓋孔・小口蓋孔:義歯の後方部分に近く、圧迫すると神経症状が出ることがある。
オトガイ孔(下顎前方):顎堤が吸収されると露出しやすく、義歯設計に配慮が必要。

結論

全部床義歯による口腔機能回復の成功には、支持組織となる骨・粘膜の状態、筋肉の動き、神経血管の走行といった詳細な解剖学的知識が不可欠である。患者ごとの解剖的特徴を正確に評価し、それに基づいて義歯の設計・製作を行うことで、機能的かつ快適な義歯を提供することが可能になる。

まとめ:上顎・下顎の主要解剖構造(義歯製作に重要な部位)

上顎

硬口蓋:義歯の主要支持部
正中口蓋縫線:中央に位置。骨膜が薄く、圧力に敏感
顎堤:義歯の咬合圧がかかる
後口蓋封鎖域:吸着に重要なエリア
大・小口蓋孔:圧迫注意

下顎

レトロモラーパッド:吸収されにくく、重要な支持部
顎舌骨筋線:内側の隆起。粘膜が薄い
頬棚:頬側の骨性隆起
オトガイ孔:顎堤吸収で露出することがある
舌:床縁が舌の動きを妨げないよう注意

【補足】顎堤の分類(House分類)

House(ハウス)の顎堤分類は、義歯の支持性と安定性の予測に使われる代表的な分類

Aタイプ(Class I):
顎堤がしっかりしており、高さと幅が十分。
義歯の支持・安定性が良好。
理想的なケース。

Bタイプ(Class II):
顎堤が中程度に吸収されている。
床縁の設計に工夫が必要。
支持性はやや劣る。

Cタイプ(Class III):
顎堤が高度に吸収され、平坦または凹状。
義歯の支持が困難で、吸着やリライニング時のの工夫が必要。

【義歯設計への応用例】

解剖学的特徴と設計上の工夫例
口蓋縫線が突出 圧力を避けるように relief(逃がし)を設ける
オトガイ孔が露出 義歯床内面をリリーフし、神経圧迫を防ぐ
顎堤が吸収 軟質裏装材やリライニングを検討
可動粘膜が広い 床縁を短くして粘膜の動きに干渉しない

1.口腔粘膜の状態評価

色調、潤い、弾性、炎症の有無を観察
正常粘膜は淡いピンク色で潤っている。
発赤・潰瘍・白斑・義歯性口内炎などがある場合、義歯装着前に治療が必要。
過剰な可動粘膜や瘢痕組織の有無をみる。
不安定な義歯の原因となるため、床縁設計に注意を要する。

2. 顎堤形態の評価

高さ・幅・骨の吸収度合い
顎堤が高く幅広いほど、義歯の支持・安定性が高い。
吸収が進んでいる場合、リライニングや吸着義歯を検討。
顎堤の頂部が鋭利・尖っていないか
義歯による疼痛の原因になるため、圧力分散が必要。
左右対称性・隆起の有無(口蓋隆起、下顎隆起)
床適合性や義歯の厚み調整が必要になる。

3. 筋と可動範囲の評価(機能的評価)

口輪筋、頬筋、舌筋の強さと動き
過剰な筋力は義歯の維持や安定を妨げる。
舌の大きさ・可動性
舌が大きく活動的だと、下顎義歯が脱離しやすくなる。
口腔前庭の深さと動き
床縁の延長範囲を決める重要な指標。

4. 唾液の量と性状

唾液が多すぎても少なすぎても問題
適度な唾液は義歯の吸着に有利。
唾液が少ないと「口腔乾燥症」により義歯が吸着せず、潤滑性も悪化。
粘性唾液は吸着を妨げる場合あり → 潤滑剤などの検討。

5. 顎関節・咬合関係の評価

顎位のずれ(不安定な偏位・偏咀嚼)は義歯装着後も義歯の安定に影響する。
開閉口の運動制限や痛みの有無(TMJ障害)
義歯の高さや形状に配慮が必要。水平的顎間距離(咬合高径)の確認

6. 既存義歯の評価(使用中であれば)

安定性、維持力、咀嚼能、痛みの有無
義歯の床縁形態・咬合面のすり減り
咬合平面の乱れ・顎位の偏位
患者が訴える「不満点」

7. 患者の心理的背景・モチベーション

義歯への期待値、順応性、審美や機能の要求度
不安・恐怖が強い場合、説明や段階的対応が必要
長年無歯顎の患者には「義歯への適応訓練」が必要なこともある

→評価後に行うこと

評価が終わったら、以下のような診断・計画に反映させる:
評価項目と治療計画への反映
顎堤の吸収 軟質裏装材の使用、吸着義歯の設計
粘膜に炎症あり 義歯新製延期、義歯調整、治療用義歯の製作、口腔ケア指導
筋が発達している(咬合力が強い) 床縁の厚みや長さを考慮する
唾液が少ない 保湿ジェル・義歯安定剤の併用
顎関節に痛み 咬合高径設定の配慮、軟質裏装
義歯への不安 模型や写真で治療説明し、安心感を得る
義歯に適した患者選択の基準(無歯顎患者に対するアプローチ)

【補足】全部床義歯治療に適している患者の主な特徴・条件

1. 心理的適応力があること

義歯という人工物に対する理解と受容力がある
新しい義歯に慣れる意欲や努力を示す
治療への期待が現実的で協力的
過去に義歯使用経験があり、慣れがある患者はより適応が良い傾向

2. 口腔内の状態

顎堤(がくてい)の高さ・幅が十分あり、骨吸収が軽度~中等度
粘膜が健康で、潰瘍や白板症がない
舌や口唇、頬の筋の動きが過剰でなく、コントロール可能
唾液量が適度に保たれている

3. 咬合関係

顎関節に重度の障害がない(疼痛・開口制限など)
咬合高径が大きく狂っていない
側方偏位が少なく、顎位が比較的安定

4. 良好な口腔衛生意識がある

義歯清掃や口腔ケアの指導に対して前向き
義歯性口内炎やカンジダ症の再発防止に協力的

5.  高齢でも身体的・認知的に自己管理が可能

義歯の取り外し・清掃・保管ができる
重度の認知症や手指運動障害がない(義歯の自己管理に支障があると不適)

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

義歯治療前の患者カウンセリング(治療の期待と現実、治療のプロセス)

①【期待と現実のギャップ調整】

患者の「期待」例:
「義歯を入れれば若い頃のように噛める」
「ピタッと吸い付いて外れないのが当然」
「全く違和感なく、自然に話せるはず」
「痛みも一切ない」

現実として伝えるべきポイント:
義歯治療はリハビリテーションである
発音、咀嚼、義歯の管理には時間と訓練が必要
義歯は天然歯の代替物であり、完璧な再現は不可能
特に下顎義歯は安定が難しいことがある
装着初期には違和感・痛みが出ることがある

言い方の工夫例:「新しい靴を履くと靴擦れができるように義歯も最初は痛いところが出てきます。。慣れると自然になりますが、調整と練習と時間は必要です。」

②【治療のプロセスの説明】

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

③【義歯装着後の生活に関する指導】

最初はやわらかい食事から
義歯の装着時間は「日中常用、就寝時は外す(原則)」
清掃方法(歯ブラシ・義歯ブラシ・義歯洗浄剤の使い方)
痛み・違和感があれば無理せず早めに受診
慣れには個人差があるため焦らず対応

④【心理的サポートと信頼関係の構築】

「不安に思っていることは何でも話してください」
「うまくいかない日もありますが、調整を重ねて良くしていきましょう」
共感+正確な情報提供が患者の安心感と協力意欲を高める

1.印象採得のポイント(概形印象、精密印象の方法、材料選択と技術)

概形印象(一次印象)の目的と方法

・目的
個人トレーを作成するための「基礎情報収集」
顎堤全体のおおまかな形態を把握する

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

● 技術のポイント
既製トレーを使用
顎堤・口蓋・頬側まで全体をしっかり覆うこと
材料の粘性が高すぎると組織を変形させる → 適切な練和が必要
軟組織が動かないよう軽く唇・頬を誘導

精密印象(最終印象)の目的と方法

● 目的
実際に義歯が接する組織の形状を、機能状態で正確に記録
吸着と安定に直結する最重要ステップ

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

技術的手順とポイント

【ステップ1】個人トレー作成
概形印象から石膏模型を作成し、2〜3mm短めのトレーを製作
ボーダーモールディング用に外縁を調整

【ステップ2】ボーダーモールディング(床縁形成)
印象用コンパウンドなどで床縁の形を機能的に調整
頬・舌・口唇の運動を指示し、筋の動きを反映させる
「義歯が脱離しないが動きを妨げない」形状が理想

【ステップ3】最終印象採得
トレーに選択した印象材を均等に塗布
軽く挿入し、口腔周囲の動きを指示して機能的状態を再現
上顎:鼻呼吸で軽く吸ってもらう 
下顎:舌を左右・前後に動かしてもらう

印象採得後の確認ポイント

印象材が全体に均一に流れているか
床縁が過剰に伸びていないか(咽頭反射、疼痛の原因)
舌・頬側の移行部が滑らかに記録されているか
印象材がトレーからはみ出していないか

2.咬合採得のポイント(全部床義歯治療における)

・咬合採得の目的

上下顎の正しい位置関係(顎位)を記録
適切な咬合高径(Vertical Dimension)と正中線・水平的関係(Centric Relation)を再現
咬合床の形態・咬合平面を設定し、人工歯排列や咬合設計の基礎とする

・使用器具・準備物

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

・咬合採得のステップとポイント

① 咬合床の適合・調整

まず、咬合床が粘膜に安定して適合しているか確認
外れやすい・浮く場合は内面調整を行う
床縁の長さが頬・唇・舌の動きを妨げていないか確

② 咬合高径(Vertical Dimension)の決定

垂直的距離が高すぎると:顎が疲れる・発音障害
低すぎると:見た目の老化、頬がたるむ、顎の関節障害のリスク
方法:
安静時空隙(Freeway space)を2〜3mm程度確保
発音("m"音)や飲み込み動作で自然な顎の高さを確認
見た目(顔貌・下顔面の高さ)のバランスを評価

③ 下顎位(Centric Relation)の記録

顎の「後上方で安定した位置」での咬合を記録(中心咬合位)
方法:
顎を後方に軽く誘導し、「軽く噛んで」もらう
指導語(例:"リラックスして舌を上に当てて、軽く閉じて")
確認ポイント:
垂直位と水平位が一貫して再現される
咬頭干渉がない、安定して上下の咬合床が接触

④ 正中線・咬合平面の確認

顔面の正中に合わせて咬合床のマーク(上唇小帯を目安)
側貌・正面観から咬合平面がカンペル平面(鼻翼-耳珠)と平行であるか確認
咬合平面が傾いていると咬合力が偏りやすく、審美性も損なう

⑤ 咬合位の記録(咬合採得)

決定した下顎位・咬合高径でバイトワックスやシリコン材を用いて固定
咬合床同士が安定して噛み合っていることを確認して記録

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

まとめ:咬合採得の成功が義歯の噛み心地と見た目を左右する!

正しい咬合高径 → 顎の疲れや発音障害を防ぐ
正しい下顎位 → 義歯の安定性と関節の健康を保つ
正しい咬合平面 → 義歯の自然な見た目と機能性につながる

4.義歯の試適のポイント(試適時の確認項目と調整)

・試適の目的
人工歯排列や咬合関係、顔貌の確認
発音、咀嚼、審美性の評価
患者・術者双方が「完成義歯の最終確認」を行う機会

必要なら排列変更・咬合調整・ワックスの修正をここで行う

・試適時のチェックポイント(6大項目)

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

③ 発音(特に「サ行・タ行・マ行」)

「さしすせそ」「たちつてと」「まみむめも」が明瞭に発音できるか
前歯の位置が舌や唇の動きを妨げていないか
特に下顎前歯が後退しすぎていると「サ行」が濁るまたは「シャ」になる

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

⑤ 義歯床の形態と床縁の干渉

義歯の厚み:会話や装着感に支障がないか
床縁が頬・舌・唇の動きに干渉しないか
咽頭反射の誘発がないか(特に上顎後縁)

⑥ 患者の主観的評価(違和感・見た目・話しやすさ)

「痛くないか」「しゃべりづらくないか」「見た目は自然か」を尋ねる
「ここが気になる」と言われたら、曖昧にせずその場で調整か記録

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

5、義歯の装着時のポイント

義歯の装着時のポイントは、義歯治療の最終段階でありながら、治療の“スタートライン”でもある重要な工程です。このステップを丁寧に行うことで、義歯の定着率・患者満足度・将来のトラブル予防に大きな差が出ます。

義歯装着時のポイント(全部床義歯)

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

2義歯の装着時の手順と流れ

⑴義歯の外観・仕上がり確認
ワックスからレジンに変化した義歯を目視でチェック
細部の研磨やバリ(鋭縁)の有無、リリーフ部の適切さを確認

⑵ 義歯の試装着
粘膜に軽く押し付けるようにして装着
そのまま1〜2分安静にしてもらい、自発的に安定しているか観察
外れやすい・動く場合は、印象面か咬合に問題がないか再確認

⑶咬合調整(咬合紙やペーストを使用)
咬合紙で左右の接触バランスを確認
偏咬合や早期接触がある場合は、軽度に研磨・調整
咬頭干渉があると、義歯が浮く・不安定になる原因

⑷ 床縁・舌側形態の確認
話す・舌を動かす・飲み込む動作を指示して、床縁の干渉チェック
特に下顎の舌側床縁が厚すぎたり長すぎると、すぐに違和感や浮きの原因に

⑸発音・審美の確認
「さしすせそ」「たちつてと」「まみむめも」で発音の明瞭さを確認
鏡で確認しながら「見た目」に対する患者の反応を確認
歯の色・大きさ・露出量・スマイルラインなどをチェック

・義歯装着時の患者指導のポイント

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

6、義歯装着後のトラブル予防

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

1、義歯装着時の痛みの原因と対策

痛みの原因

・圧痕(義歯床縁の圧迫):義歯の内面が粘膜に強く接触しすぎることによる痛み。
・義歯の不適合:義歯が粘膜に適切にフィットしていない場合、痛みや圧迫感が発生。
・床縁の干渉:義歯の縁が舌や頬に当たって痛みを引き起こす。
・義歯性口内炎:義歯が長時間同じ部位に圧力をかけ続けることによる炎症。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

2、装着時の痛み・不安の管理方法

初期対応:義歯装着直後
安静と観察:装着後、患者には義歯を数分間装着した状態で安静にしてもらい、痛みや違和感が生じるかどうかを観察。
違和感・痛みの確認:患者に話してもらい、発音に支障がないか、義歯が動かないかを確認。痛みがあれば、どこが痛いか詳しく聞き取る。
継続的な管理:装着後の調整と指導

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

重要な指導ポイント:

・痛みの早期対応:痛みや圧迫感がある場合はすぐに調整を行うことを指導。痛みを我慢し続けることが悪化の原因になる。
・義歯清掃:義歯を清潔に保ち、口内炎や炎症を予防するために、毎日清掃するよう指導。
・無理な装着時間:最初は長時間の装着を避け、1時間ごとに休憩を取るように指導。

3、精神的なサポートと不安の軽減

心理的なサポート:患者に義歯に対する不安を感じている場合、その不安を理解し、共感することが重要です。義歯の使用に対する不安や恐れは、実際の義歯の問題よりも心理的な負担から来ることが多いです。
患者への説明:義歯の初期の違和感や痛みが通常であり、時間とともに慣れることを説明することが重要です。
積極的なフォローアップ:装着後の初期段階では、定期的に患者に連絡を取り、不安や問題があれば早期に対応する。

義歯が安定しない場合の対策
定期的な診と義歯のメンテナンス

①定期検診の重要性

義歯は経年変化する

・咬合の変化:顎の形状や咬合関係が時間とともに変わるため、義歯の咬合も調整が必要になることがある。
・床の摩耗:義歯の咬合面や床が摩耗し、義歯の安定性や機能が低下する。
・粘膜の変化:義歯に支えられている粘膜が変化し、義歯の適合性が損なわれる可能性がある。

②早期の問題発見

定期的な検診により、以下の問題を早期に発見できる:
義歯の不具合(動揺や浮き、咬合不良)
義歯性口内炎やその他の口腔内の問題(痛み、粘膜の刺激)
歯周病や虫歯など、義歯の下に隠れている歯の問題
患者の快適さを維持
定期検診は患者にとって、義歯が快適に使用できているか、痛みや違和感がないかを確認する機会でもあります。患者が抱える不安や問題を解消するためにも重要です。

4、義歯のメンテナンス

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

②義歯の調整・修理

義歯のフィット感が悪くなった場合、すぐに調整が必要です。特に義歯の動きや浮きが気になる場合は、即座に調整を行う。
咬合の不具合が見つかった場合、咬合の均等性や接触状態を再調整することが求められます。
義歯の破損(欠けた部分や割れた部分)は、早期に修理を行い、使用を再開することが重要です。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

④メンテナンスの頻度

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

⑤患者へのメンテナンス指導

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

1、軟質裏装義歯

「軟質裏装義歯の適応」は、義歯治療において特定の患者に対して有効な治療選択肢です。軟質裏装義歯は、義歯の内面に軟らかい材料を使用することで、義歯の快適さを向上させ、特に硬い床や粘膜に対する圧力を軽減します。これにより、義歯に不具合がある患者や義歯の快適さに不安を抱える患者に効果的です。

軟質裏装義歯の特徴と利点

軟質裏装義歯は、通常の義歯と異なり、義歯床(義歯の内面)に軟質な材料を使用します。この材料は、クッション効果を持っており、粘膜に与える圧力を和らげる役割を果たします。

①特徴

軟質材料(例えば、エラストマー)を使用。柔軟性があり、義歯を装着した際の不快感を軽減。
義歯が粘膜にしっかりと適合し、食事や会話中の動きが少なく、安定性が向上する。

②利点

義歯の内面が軟らかいため、痛みや圧迫感を軽減し、患者の快適性を高める。
食事や会話時に義歯が動きにくく、安定感が向上。
義歯性口内炎や圧痕など、義歯による粘膜の傷を予防する。
顎堤が退縮している患者や、硬い義歯が適合しづらい患者に有用。

③軟質裏装義歯の適応症

軟質裏装義歯は、特に以下のようなケースにおいて有効です:
・顎堤(骨の上の粘膜)の退縮がある場合
顎堤が退縮している場合、義歯がうまくフィットしないことがあります。このような場合、軟質裏装を使用することで、義歯が柔軟に適応し、退縮した顎堤に合わせて安定性を確保できます。特に高齢者や長期間にわたる義歯使用者には、顎堤の退縮が見られることが多く、軟質裏装義歯はこの問題を軽減するために役立ちます。

・義歯による痛みや不快感がある場合
義歯を装着した際に、義歯床が硬い義歯材料によって粘膜に圧迫感を与えることがあります。これが原因で口内炎や痛みが発生することがあります。
軟質裏装義歯は、圧迫感を和らげ、義歯による痛みや不快感を減らすことができるため、痛みや違和感を感じやすい患者に特に適しています。

・ 義歯性口内炎が頻繁に発生する場合
義歯が粘膜に強く当たると、義歯性口内炎(義歯による口腔内の炎症)が発生しやすくなります。
軟質裏装義歯は、クッション効果を持つため、口内炎の予防に役立ちます。義歯の内面が柔らかいため、粘膜への摩擦を軽減し、炎症を防ぎます。

・咬合力が強い患者
咬合力が強い患者において、義歯の内面が硬いために強い圧力が加わり、義歯が動いたり、痛みを引き起こすことがあります。
軟質裏装義歯は、咬合時にその柔軟性を活かして圧力を分散し、咬合力による問題を軽減します。

・口腔内の健康状態が悪い場合
口腔内の健康状態が悪い場合、例えば歯肉が腫れている、粘膜が炎症を起こしている場合など、硬い義歯が直接接触することによって痛みや不快感を引き起こします。
軟質裏装義歯は、義歯の内面が柔らかいため、粘膜への圧迫を減少させ、治癒を促進します。

・長期間義歯を使用している患者
長期間義歯を使用している患者では、顎堤の退縮や、義歯の適合不良が起こりやすいです。この場合、軟質裏装義歯が適応され、義歯の安定性が改善されます。
老齢患者や骨粗しょう症の患者など、顎骨の変化が進行している患者にも有効です。

④ 軟質裏装義歯の使用上の注意点

・ 衛生管理
軟質裏装義歯は、柔軟性がある分、清掃が難しくなる場合があります。軟質材料は汚れや細菌が付着しやすいため、患者には日々の徹底した義歯清掃が求められます。
義歯用ブラシや専用の洗浄剤を使用し、義歯を清潔に保つことが重要です。

・長期使用による劣化
軟質材料は、長期間使用することによって硬化や変形が起こることがあります。そのため、定期的なメンテナンスや調整が必要です。

・価格の問題
軟質裏装義歯は、一般的に従来の硬質材料を使用した義歯よりも費用が高くなることがあります。これが患者にとっての負担になる可能性があります。

・厳密な適応症
軟質裏装義歯はすべての患者に適しているわけではありません。例えば、顎堤が非常に深刻に退縮している場合や、顎関節に問題がある場合などには、適応が難しいこともあります。

⑤まとめ

軟質裏装義歯は、特に義歯による不快感や痛みがある患者や、顎堤が退縮している患者に対して有効な治療法です。柔軟な材料を使用することで、義歯がより快適にフィットし、口内炎や圧痕のリスクを減少させます。しかし、使用には衛生管理やメンテナンスの注意が必要であり、患者の状態によっては定期的なチェックと調整が不可欠です。適切な患者選択とメンテナンスを行うことで、長期的に快適な義歯生活をサポートすることができます。

2、治療用義歯

①治療用義歯とは?

治療用義歯とは、本義歯の製作前に装着し、以下を目的に使用されます:
・咬合の回復
・顎関節や筋機能の再教育
・口腔粘膜や顎堤の調整
・義歯への慣れ(装着訓練)
・最終義歯製作に向けた情報収集
義歯による「診断・治療・評価」を行う装置とも言えます。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

④治療用義歯の構造と管理

特徴:
軟質裏装材や調整しやすい材料で作製。
一定期間ごとに裏装・咬合調整を繰り返しながら使用。
粘膜や咬合の状態に応じてカスタム調整可能。

・ 使用期間:
数週間〜数ヶ月程度(症状や状態により異なる)。
口腔内の状態が安定し、最終義歯製作の準備が整った時点で終了。

・管理ポイント:
定期的な調整と清掃指導が必須。
必要に応じて内面を再裏装し、適合性を維持。
最終義歯製作のための記録(咬合・形態・反応)を残しておく。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

⑥まとめ

治療用義歯は、「義歯製作の前に、咬合・粘膜・顎関節・患者の適応性を評価・改善するための医療装置」です。適切な適応症と使用目的を理解し、計画的に使用・評価・移行することが、最終義歯の成功に直結します。

3、複製義歯

複製義歯

「複製義歯(コピー義歯)」とは、既存の義歯の形態・咬合・適合などを再現(複製)して作製する義歯のことです。現在使用中の義歯に患者が慣れていて、大きな不満がないが、摩耗や劣化によって作り替えが必要な場合などに非常に有効な方法です。

①複製義歯とは?

既存の義歯を模倣して新しい義歯を製作する方法です。
義歯の「形態」「咬合」「咬合高径」などをベースにしており、患者の使用感を変えずに新義歯へスムーズに移行できるのが最大の利点です。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

⑤複製義歯の流れ(概要)

1 既存義歯を清掃・消毒
2 義歯全体の印象(シリコーンや石膏)を採得
3 コピー模型を作成
4 複製義歯の試適 → 必要に応じて調整
5 仕上げ・研磨後、装着

⑥ まとめ

複製義歯が最適なケースは?

現在の義歯に満足しており、その感覚を維持したい場合
義歯の摩耗や破損があるが、咬合は安定している場合
高齢者や認知症患者で、新しい義歯に適応が難しい場合
紛失に備えて予備の義歯が必要な場合

複製義歯は、現状の義歯が「ほぼ理想的」である場合にこそ真価を発揮する治療法です。新製作に比べて調整も少なく、患者にとって非常に受け入れやすい選択肢となります。

番外編
近年、歯科医療分野ではデジタル技術の進化により、義歯製作におけるCAD/CAM技術やデジタル印象の導入が急速に進んでいます。これにより、従来のアナログ的な工程では得られなかった精度・効率・患者満足度の向上が期待されています。

1. CAD/CAM技術とは?

CAD(Computer-Aided Design)
… コンピュータ上で義歯の設計を行う技術。

CAM(Computer-Aided Manufacturing)
… 設計データに基づいて、ミリングマシンや3Dプリンタで義歯を加工・製作する技術。

2. デジタル印象とは?

口腔内スキャナー(IOS: Intraoral Scanner)を用いて、歯列や無歯顎の状態を直接デジタルデータとして記録する方法。
従来の印象材を使わず、非接触・短時間・高精度での印象採得が可能です。

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

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義歯治療が困難または不適応になりやすいケース(参考)

状況注意点・対応
重度の顎堤吸収インプラントオーバーデンチャーの検討
過敏・拒否的態度カウンセリング、段階的対応が必要
唾液過少症(シェーグレン症候群など)安定剤や保湿剤の使用を併用
顎関節症咬合調整と並行して治療計画を立てる
神経疾患や認知機能低下歯の自己管理が困難になる可能性が高い

6. 今後の展望

完全無歯顎のデジタル印象精度の向上により、総義歯のデジタル化が現実的に。
AIと連携した自動設計機能の進化で、さらに効率的な義歯製作が可能に。
クラウドを用いたデータ共有により、技工所とスムーズな連携が期待される。

まとめ
デジタル技術は、義歯製作の精度・効率・再現性を大きく向上させる可能性を持つ革新的手段です。
現時点では部分床義歯や補綴の補助ツールとしての活用が進んでおり、将来的には総義歯領域への展開も見込まれています。